2012年 05月 24日
会場:アンヴァリッド (Les Invalide)
期間: 2012 年4月11日~4 月18日
場所: Place des Invalides 95007 Paris
フランスでは主に夏場の夜に、シャトーや大聖堂で「光りと音のショー」が上演されるのは珍しくはないが、アンヴァリッドの光りと音のショー「アンヴァリッドの夜(La Nuit aux Invalides)」は「3Dでのモミュメント・スペクタクル」と銘打っていた。「3D」の光りと音のショーは初耳だったので、好奇心に駆られて、インターネットで一人11ユーロ(1ユーロは約106円)の切符を購入した。
フランスの光りと音のショーは、ロワール地方のシャトー・リュード(Chateau Lude)が、時代衣裳を着た地元有志が光りと音に合わせてシャトーにちなんだ歴史を演じる、1時間ほどのショーを始めたのが先駆けで、今では各地のシャトーや歴史建築物の夏の夜の風物詩となっている。
10年ほど前に、あらかじめ建物のファサド(正面)を撮影してコンピュータ処理をほどこし、アーチ型の正面入り口を飾るタンバン(平面)やラントー(柱)に彫られた人物や模様を多彩色で浮き出させる技術が考案された。積年のホコリで汚れ、傷もついた人物や模様は肉眼では識別しにくくなっているが、この技法を使うと彫られた人物が眠りから覚めたかのように、鮮明に浮かび上がる。
印象派画家モネの絵で知られるノルマンディー地方ルーアンの大聖堂がこの技術を使って、30分ほどの光りと音のショーを1時間ごとに上演するようになって、観光振興につながった。毎年12月に開催される神戸ルミナリエの光と音のショーもこの技術が使われている。
軍事博物館とナポレオンの墓があることで知られるアンヴァリッドは、17世紀初め、ブルボン朝の初代王アンリ4世時代に陸軍病院として設置され、ルイ14世時代の1678年に現在に残る建物、1706年にドームが落成した。ドームはフランス革命200周年の1989年に、55万5,000片の金箔が貼られ、金色のドームが夜空に浮かぶ光景がパリの名物となっている。
アンヴァリッド全景

入り口
上演場所はファサッドを抜けて、四方が囲まれた中庭だった。天気予報では雨だったが、冷気でひんやりするものの、幸いなことに雨は降らなかった。
ショーは17世紀のパリから始まり、フランスの歴史に沿ってアンヴァリッドの歴史がつづられていく。小太鼓の響きから始まり、正面と左右の建物がライトアップされ、鼓笛隊が左右から正面へ行進していく。続いて、太陽王ルイ14世とヴェルサイユの噴水が登場する。
ルイ14世とヴェルサイユ宮の噴水
このあたりで、「3D」と銘打つ理由は、従来の静止画像に3面をうまく使いながら、兵士の動きや噴水の水の流れなど、動きを加えたものであるためと分かる。確かに新しい技術で、日本にも紹介されるだろう。
1789年のフランス革命に入ると、赤い炎に包まれ、観衆は息を呑まれていく。フランス革命の朝、パリの群集がアンヴァリッドに押し寄せ、2万8,000挺の鉄砲を奪い取った、と伝えられる。
フランス革命と炎
やがてナポレオン1世が登場し、1830年の7月革命、第1次世界大戦時の陸軍病院、第2次世界大戦のシャルル・ドゴール将軍とレジスタンスと続いていく。
ナポレオン
1830年の7月革命(民衆を導く自由の女神)
シャルル・ドゴールとレジスタンス
ライトアップ
約35分の上演だったが、久しぶりに良いものを見た満足感を味わった。
文・写真: 広畠輝治
期間: 2012 年4月11日~4 月18日
場所: Place des Invalides 95007 Paris
フランスでは主に夏場の夜に、シャトーや大聖堂で「光りと音のショー」が上演されるのは珍しくはないが、アンヴァリッドの光りと音のショー「アンヴァリッドの夜(La Nuit aux Invalides)」は「3Dでのモミュメント・スペクタクル」と銘打っていた。「3D」の光りと音のショーは初耳だったので、好奇心に駆られて、インターネットで一人11ユーロ(1ユーロは約106円)の切符を購入した。
フランスの光りと音のショーは、ロワール地方のシャトー・リュード(Chateau Lude)が、時代衣裳を着た地元有志が光りと音に合わせてシャトーにちなんだ歴史を演じる、1時間ほどのショーを始めたのが先駆けで、今では各地のシャトーや歴史建築物の夏の夜の風物詩となっている。
10年ほど前に、あらかじめ建物のファサド(正面)を撮影してコンピュータ処理をほどこし、アーチ型の正面入り口を飾るタンバン(平面)やラントー(柱)に彫られた人物や模様を多彩色で浮き出させる技術が考案された。積年のホコリで汚れ、傷もついた人物や模様は肉眼では識別しにくくなっているが、この技法を使うと彫られた人物が眠りから覚めたかのように、鮮明に浮かび上がる。
印象派画家モネの絵で知られるノルマンディー地方ルーアンの大聖堂がこの技術を使って、30分ほどの光りと音のショーを1時間ごとに上演するようになって、観光振興につながった。毎年12月に開催される神戸ルミナリエの光と音のショーもこの技術が使われている。
軍事博物館とナポレオンの墓があることで知られるアンヴァリッドは、17世紀初め、ブルボン朝の初代王アンリ4世時代に陸軍病院として設置され、ルイ14世時代の1678年に現在に残る建物、1706年にドームが落成した。ドームはフランス革命200周年の1989年に、55万5,000片の金箔が貼られ、金色のドームが夜空に浮かぶ光景がパリの名物となっている。


上演場所はファサッドを抜けて、四方が囲まれた中庭だった。天気予報では雨だったが、冷気でひんやりするものの、幸いなことに雨は降らなかった。
ショーは17世紀のパリから始まり、フランスの歴史に沿ってアンヴァリッドの歴史がつづられていく。小太鼓の響きから始まり、正面と左右の建物がライトアップされ、鼓笛隊が左右から正面へ行進していく。続いて、太陽王ルイ14世とヴェルサイユの噴水が登場する。

このあたりで、「3D」と銘打つ理由は、従来の静止画像に3面をうまく使いながら、兵士の動きや噴水の水の流れなど、動きを加えたものであるためと分かる。確かに新しい技術で、日本にも紹介されるだろう。
1789年のフランス革命に入ると、赤い炎に包まれ、観衆は息を呑まれていく。フランス革命の朝、パリの群集がアンヴァリッドに押し寄せ、2万8,000挺の鉄砲を奪い取った、と伝えられる。

やがてナポレオン1世が登場し、1830年の7月革命、第1次世界大戦時の陸軍病院、第2次世界大戦のシャルル・ドゴール将軍とレジスタンスと続いていく。




約35分の上演だったが、久しぶりに良いものを見た満足感を味わった。
文・写真: 広畠輝治






















